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清水はそんな自分にも、鷲尾にも、嫌気が差していた。
「近づきすぎたのかなって、おもって。これからは、遠くで見守ってるから」
彼女は苦笑いをしながらアイスティーのグラスを片手でさわる。紙でできたコースターに滲む色の暗さが時間の経過を物語っていた。
成宮のほうをみると、彼は犬のような顔ではなく1人の男としての顔を清水に向けていた。
「まりりんはそれでいいの?」
――ああ、クロさん、やっぱり刑事なんだな。
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