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変わらない返事に宮地がため息をつく。昨日のことを宮地は知らないまめ、今の清水が何を考えているのか分からないのも無理はなかった。
「鷲尾さんと何かあった?」
「……関係ないもん」
初めて言葉をはなし、本を閉じて顔を宮地から背けた。まるですねた子供のような清水に、宮地は原因が鷲尾であることに気付き少し顔の表情をゆるめた。
「素直になったら? 鷲尾さん、鈍感らしいからストレートに言わないと」
「関係ないもんー」
宮地に追い打ちをかけられた清水はついに机に突っ伏してしまう。これには彼女も困ったように苦笑いするしかなかった。
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