37. 捕まってしまったヒロイン

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「ほ、本当に警察じゃないんですって」 「いいから来い、入れ」 「えええっ」 強い力に抗えず、仕方なく店舗らしきところに清水は入る。男性2人が話していたバックヤードらしい場所に彼女は連れ込まれた。 男性が部屋に入ってきた清水を見て確信したように言う。 「ほら、あの……成宮さんと一緒だった」 「クロさんは確かに知り合いだけど私はただの女子大生で!!」 「……筒外(つつがい)。鍵は持ってるな」 「はい」 名前を呼ばれた男性は頷いて鍵がたくさんついた束を見せた。男性はそれを見ると、近くにあったガムテープを手に取る。 「おさえろ」 「えっ?!」 「え、馬場さん、それはちょっと……」 そこで清水は初めて知った。目の前の男が、鷲尾たちがおいかけている容疑者の馬場であることに。
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