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「そうだ、映画研究会!」
「……映画?」
清水の突然の大声にも鷲尾は動じずに尋ねる。
「けーちゃんがね、彼氏と一緒に少しだけいたんだよ。その美女がいたって言ってたから、聞いたら分かるかも」
「聞いてほしいな」
「うん、分かった!」
清水の提案に成宮は頷いた。彼の希望に清水も笑って頷く。
「あ、あとね、有名人がいるよ。四年生の野崎冬馬。すぐ女の子ナンパしてさあ、私もけーちゃんもされた」
「野崎冬馬……、そいつは何学部?」
「工学部。ロボット作ってるって自慢してた」
「ふーん。なるほど、まりりん色んなこと知ってるね。ありがとう」
清水がしゃべる内容を成宮は目は彼女のほうに向けながら、手帳に書き留めていった。その字は急いでかいたとは思えないほど整っている。
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