5. 事件へのプロローグ

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鷲尾はそんな成宮の様子に気付き、ばつが悪そうな顔をする。 「クロ、その顔はなんだ」 「なんでもなーい!」 「はるるん、携帯」 「はる……」 「クロさんが呼んでるのにだめなの?」 成宮をたしなめようとした鷲尾に今度は清水が声をかける。ん、と手を差し出して携帯を出すように催促した。 「はるるんが嫌ならわっしーとか?」 「ぶっは」 清水の提案に成宮が吹き出しそうになるのをこらえながら思わず咳き込むように笑ってしまった。言った本人の清水も半笑いである。
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