7. 将来の夢

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「じゃあね、ふたりとも!」 左手を軽く横にふってから、携帯に出るとそのまま店外へと出ていった。 「たうらんって誰?」 ドアの外に出ていった成宮を見送ってから清水が鷲尾に尋ねる。 「田浦(たうら)圭太(けいた)、クロの部下だ。なんでも、クロを追いかけて警視庁に来たらしい」 「ふーん。慕われてるんだ」 「ああ。田浦はクロのことならなんでも知ってる」 「し……たわれてるのかなそれは?」 もはやストーカーのようにさえ思えてきたものの、本人も成宮も鷲尾もそうは思っていなさそうだ。 心配するようなことではないと気付き、ストローでとけてしまった氷をかき混ぜる。
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