199人が本棚に入れています
本棚に追加
9. 四人の集い ―宮地恵子の証言―
鷲尾、成宮、清水が出会って二日後。宮地を加えた四人は以前もきた喫茶店で顔を合わせた。
「じゃ、紹介するね。クロさん、この子が宮地恵子ちゃん。けーちゃん、こっちの笑ってるほうが成宮黒之介さん、隣の仏頂面が鷲尾悠臣さん」
清水が笑ってそれぞれを手で示しながら紹介をする。宮地は軽く会釈をし、挨拶をした。
「初めまして、宮地恵子です」
「成宮でーす!」
「……鷲尾だ」
反対側に座る男性2人の差がある挨拶に宮地は愛想笑いで返すと、清水の腕を軽く引っ張り耳打ちをした。
「……ねぇ、茉莉花。なんかこれ、合コンみたいじゃない?」
「ふざけたこと言わないで、れっきとした事件の捜査なんだから」
「でも、2人ともかっこいいよ。彼女いるのかな」
「けーちゃん彼氏いるでしょ」
宮地は清水同様フレンドリーで、清水いわく女子力が高い。そして面食いでもあった。それでも彼氏とはうまくいっているらしい。
最初のコメントを投稿しよう!