9. 四人の集い ―宮地恵子の証言―

1/9
前へ
/179ページ
次へ

9. 四人の集い ―宮地恵子の証言―

 鷲尾、成宮、清水が出会って二日後。宮地を加えた四人は以前もきた喫茶店で顔を合わせた。 「じゃ、紹介するね。クロさん、この子が宮地恵子ちゃん。けーちゃん、こっちの笑ってるほうが成宮黒之介さん、隣の仏頂面が鷲尾悠臣さん」 清水が笑ってそれぞれを手で示しながら紹介をする。宮地は軽く会釈をし、挨拶をした。 「初めまして、宮地恵子です」 「成宮でーす!」 「……鷲尾だ」 反対側に座る男性2人の差がある挨拶に宮地は愛想笑いで返すと、清水の腕を軽く引っ張り耳打ちをした。 「……ねぇ、茉莉花。なんかこれ、合コンみたいじゃない?」 「ふざけたこと言わないで、れっきとした事件の捜査なんだから」 「でも、2人ともかっこいいよ。彼女いるのかな」 「けーちゃん彼氏いるでしょ」 宮地は清水同様フレンドリーで、清水いわく女子力が高い。そして面食いでもあった。それでも彼氏とはうまくいっているらしい。
/179ページ

最初のコメントを投稿しよう!

199人が本棚に入れています
本棚に追加