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「えーと、蘇芳先輩は元々地方の出身で、奨学金をもらっていたそうです。最初は寮に住んでたんですけど、お金が貯まったからって一人暮らしを始めたそうですよ」
「一人暮らしを始めたのがいつか分かるかな」
「私が1年のときだから、3年……20歳だったかな」
「妙だな」
「どこが?」
今の話を聞いていても清水には変なところがあるとは思えなかった。しかし鷲尾と成宮は揃って何かにひっかかったようだった。
「奨学金をもらい寮に住んでいた、裕福とはいえない子が私立に通いながら一人暮らしをするだけの金を稼げるものか?」
「アルバイト、してたんでしょ?」
「うん。レストランでホールスタッフやってるって言ってた」
「だったら別に…」
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