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「じゃあ、今日はここでおしまい?」
「そうしていいかな。あ、お金は俺が出す。ふたりも奢るよ、今日はありがとね!」
「いえ、少しでも力になれたなら良かったです」
成宮は、鷲尾が手を伸ばしかけた伝票を横から風のように奪い取るとにっこり笑ってみせた。
伝票をとられた鷲尾は無言のままおとなしく伸ばした手をおさめる。
「また何か聞くかもしれないけど、そのときはよろしくね。なにかあったらいつでもここに電話して」
そういって成宮が宮地に名刺を差し出しす。彼女はそれを受け取った。
「よし、はるるん、いこう!」
「ああ。じゃあな」
席を立った2人は、何やら話しながらレジへと向かい精算をすませるとそのまま店の外へと出ていった。
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