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成宮と田浦が部屋にはいる。
「やぁ、お待たせしました。成宮です。君が野崎冬馬くん、だね」
「……はい」
成宮は笑顔を崩すことなく、名乗ってから野崎の対面に座った。田浦は手にしていたファイルを成宮に渡してから、角にある机に座る。部屋の空気は緊張したように少しかたくなった。
「早速だけど単刀直入に聞くよ。蘇芳さんの携帯を、なぜ君が持っていたのかな?」
「預かってたんです」
「ふーん? いつから?」
「えっと……に、2週間前……」
成宮は野崎の言動を注意深く見ながら、ファイルに挟まれている紙をめくりつつ質問をする。
田浦は成宮と野崎の言葉を書き記しながら、様子を見守る。
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