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「今回の件で裏口にも設置するらしいからそこは救いかな」
こっち、と成宮に促された鷲尾は彼にならい靴を脱いでスリッパにはきかえる。
「それでね、探してほしいものっていうのが、糸と手帳」
廊下を歩きながら説明する。手帳はまだしも糸という漠然としたものに鷲尾は首を傾げた。
「糸と手帳? なんでまた」
「映画研究会に行ったときに新しい情報が入ってね。野崎は、蘇芳さんを主人公にした推理作品を作るつもりだった、って」
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