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残された2人はしばしの沈黙のあと、顔を見合わせる。
「……清水はもう平気か?」
「……うん。……はるるんがいるし」
「そうか。なら、手帳を探してくれ。黒い手帳だ」
小さい声ながらも勇気を出していった清水の言葉を鷲尾は右から左に流したのか聞こえていないのか、反応することなくすぐに背中を向けて部屋の奥へと行ってしまった。
「けーちゃん、やっぱ無理だよフラグ立て……」
再びいう勇気は清水になく、悲しげに誰に言うでもなく呟くしかなかった。
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