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「手帳が見つかってから分かったことだが、蘇芳はもしかしたらキャバクラ嬢をしていたかもしれないという可能性も出てきた」
「キャバクラ嬢……、どうりで」
学費を支払いマンションに住み水道光熱費も支払うという社会人ですら難しそうなことができる理由に成宮は納得したように頷いた。
「これから蘇芳のアルバイト先だったレストランで話を聞こうと思っている。そっちはどうだ?」
「まだ野崎に会えてないんだ。あいつ、どこ探してもいやしない」
「まだ探すか?」
「どうしても聞きたいことがあるからね。後で落ち合おう」
電話している間もまわりを見わたしながらいないかどうか気を配る。しかし、やはり野崎の姿はない。
「分かった。じゃあまた連絡する」
「おっけー!」
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