違和感

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「さて、今日は年に一度の大掃除だ」  風邪でダウンしたウェインも今日から復帰。動けなかった分を取り戻すように元気だ。  今日は年に一度の大掃除。普段も掃除はするが、わりと適当だったりする。今日はそれぞれの隊がきっちりと仕事をする日らしい。 「僕たちは物品庫の整理と、物品の点検」 「当たりですね!」 「当たり?」  近くの先輩隊員が嬉しそうに言うのを聞いて問うと、ニッと嬉しそうな笑みが返ってきた。 「物品庫の整理なんかは楽な方なんだよ。これが訓練用の森の芝刈りなんかが当たったら、悲惨」 「あぁ、なるほど」  それだけは納得ができた。  裏には訓練用の森があるが、とても広い。そこの芝刈りやゴミ拾い、枝落としとなれば第二師団では辛い。数がいないから、一人当たりの仕事量が半端じゃないだろう。 「まぁ、第二師団に居る間は回ってこないさ。俺たちは人数が少ないから、最初から外される。それでも、修練場の補修なんかは地味に辛いからな」  ちなみに、訓練用の森の芝刈りが当たったのは第三師団らしい。  張り切って物品庫の整理なのだが、これが案外すごい。     
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