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毒舌! 性悪! 100年の恋も冷めるからね!!!
「さて。じゃあ片付け済んだら、着付けもやるか」
呑み終わった東吾が宣言した。
「ええー、少し休ませてよー」
「休む意味がない」
この男ー!
「もぉ……判ったよ」
でも、目の前の茶道具を片付けようとして体を動かして、はたと思い当たる。
「──先生、足が痺れて立ち上がれません」
言うと東吾は溜息を吐いた。
「お点前一回分の時間位、正座できるようになってもらわないと」
「……あい」
ストッキングも履かずにスカートでやっていたとは言え、不慣れな正座は5分が限度だわ。
「まあとりあえず、片付けは俺がやっておく」
東吾は同じ時間正座していたのに難なく立ち上がってしまう、立ち上がる寸前、私の足を扇子で叩いて行った。
「──ばかー!」
痺れが加速します……。
*
まあ、永遠に足が痺れている訳ではないので、動けるようになったら東吾の部屋のタンス部屋で、私は着付けの準備をしていた。
肌襦袢と裾除けを身に着け、補正の準備だ。
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