2328人が本棚に入れています
本棚に追加
後ろから手を回して帯を解いているので、東吾の息が耳にかかった──ほんの少し、身震いした。
帯揚げを床に放り出した、帯締めも。
帯枕と帯は一緒に床に落ちた。
「東吾?」
せめてもう少し丁寧に置かないと、次やる時面倒だなとか思った。
「……ん?」
東吾は返事をして、私のうなじに噛み付く。
「東吾!」
「んー……色っぽい格好だなとか思ったら……止まらない」
今度は舐められた! 色っぽい!? 肌襦袢の事かな!?
「え、でもさ……まだ練習中だし、まだこんな格好だし……!」
高価であろう訪問着は、私から剥ぎ取られると床に放り出された。
「東吾ってば!」
背後からしっかり抱き締められ、東吾の右手が二枚の襦袢の裾を掻き分ける。
「……東吾……!」
「朝から稽古だったろ、今日はもういい。そろそろ飯だし……亜弥、食べる」
今度は耳たぶを噛まれた!
「私じゃお腹は膨れないから……!」
「ん……いい」
よくないよー!!!
「これも邪魔」
東吾は長襦袢も剥ぎ取った、裾除けの合わせから右手を入れて足の内側をまさぐり、左手の爪で、晒の上から乳首を引っかかれた。
「は……ん……っ」
じれったい快感に声が漏れた。
「……しよ」
耳元の甘えた声に陥落してしまった。
下着をずらされ、東吾の指に弄ばれた。
「あ……ん……ん……」
ああ、馬鹿だ……私、今何してた……? なのにこんな簡単に声上げて、体を擦りつけて……駄目って言ったくせに、欲しくて仕方ない……。
東吾の手が裾除けをたくし上げるのを喜んでいた、東吾の熱いものが触れた。
「こんな……とこで……」
息を切らしながら言った、何処でもいいとか思ってるくせにな……。
「ん……もう無理、動けない……」
言うなり東吾は入って来た、何度味わっても快感は薄れない、気持ちがよくて全身が喜ぶ。
最初のコメントを投稿しよう!