4.歩牛灯の秘密

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「もしもし、おじさん」 「流星!今どこにいる!ずっと電話繋がらないから何回もかけたんだぞ!」 繋がらない?そうか、あのお店では電源を入れておいても電話はかからないんだ。 「ごめん、ちょっと電波悪くて。今、会社の近くで、どうしたの?」 「姉さんの様態が急変した!早く病院まで来てくれ!!」 (急変?そんなはずない。今、店の中にいるんだから) 「おじさん、何言ってるの?実は母さんと同じお店にいたんだ。喫茶店なんだけど、ちょっと事情があって話せなくて。今……」 目の前の光景を見て、流星は言葉を失った。 「何わけのわからないことを言ってるんだ!早く病院まできなさい!!流星?おい!聞いてるのか?流星!!」 目の前には、空き地が広がっていた。
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