いつもの定食屋

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ここは定食屋だ。 町によくある昔ながらの定食屋。 落ち着いた色の暖簾が掛かる戸をくぐると、手前から右側にL字型のカウンター、左側にはテーブル席。 家庭料理のようなものから本格的な和食、そして洋食に至るまで、注文については比較的融通がきく。 親父さんは物静かだが、腕は確かだ。 女将さんは朗らかで、いつも優しい笑顔で接してくれる。 壁に貼られているメニューは毎日のように変化している。 誰かが注文をすると新しいメニューが増え、そしてしばらくすると消えていく。 そういうところがどことなく気になって、もちろん味も良いから毎日のように通っている。 仕事を終えて疲れた体と心を、ここの空気と料理に癒してもらっているのだ。 店はいつも客が途切れない。 近くにも何軒か飲食店はあるが、ここが一番人気のようだ。 「お待たせしました」 そう言って、女将さんが料理を運んでくれた。 目の前に置かれたのは、湯気が立ちのぼるおいしそうなカレーライスだった。
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