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今回、登場した猫
中年太りした三毛猫
◇◇◇目の前に猫がいたら
縄張り争いする。
すると、人の近づく気配を感じる。威嚇しあっていた相手の猫がその気配に気づき、退散していく。
「おまえも大変だな」
アトランはそう言って、皿に牛乳を入れて持ってきてくれた。猫はにゃあと甘ったるい声を上げて、アトランの足に擦り寄る。
「猫の姿になると、人間にそんな甘えた声を出さないといけないのか」
「にゃにゃ、違うにゃ」
「うん?」とアトランは首をひねる。「何が違うんだ?」
「これはマーキングだにゃ」
しばらく、アトランは絶句した。それから、皿を取り上げる。
「あっ、待ってくれ! わしの栄養ぉ~」
泣き叫ぶ猫の声を無視して、アトランは砦に帰っていった。
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