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「あっでも、ちょっと待ってて下さい」
コンシェルジュは旧式の無骨なパソコンの前に座ると、真っさらなCD-ROMを滑りこませた。
ブーン、ブーン、何やらCD-ROMに書き込んでいるようだった。
書き込みが終わりCD-ROMを取り出し、油性ペンでDisk上に何やら文字を書いている。
文字は@マークで始まっている。
「このCD-ROMに焼いたフォントを、今お使いのパソコンのパソコンにインストールして下さい、それから@マークのアドレス宛にTwitterにツイートして下さい」
「そうすれば子供時代の僕に届くのですか?」
「届くには届きますが、深層心理に直接届きます、子供時代のあなたは夢の中で大人のあなたからの呟きを聞くことになります。」
「夢の中なので、起きた時に大半の呟きは忘れてしまいます、覚えていても夢の中の出来事として長い間記憶にはとどまらないと思います。」
「それでも、今のあなたから子供時代のあなたへの呟きは届くことは届きます」
殆ど忘れされても良い、わずかでも記憶に残ってくれたら良い、僕は子供時代の僕に聞かせてあげたい話が沢山あった。
だから、本になるのは少し待って欲しかった。
僕はコンシェルジュにおずおずと尋ねた、
「あの~本になる話は少し待って欲しいんですけど」
コンシェルジュは嫌な顔ひとつせず答えた
「まだ、この世でやりたい事がお有りなのですね、ええ、こちらはかまいません、いつでもお待ちしてますよ」
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