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こっちが謝っていたのに、私よりも申し訳なさそうにするその姿が何だかおかしくて、髪を触られたことに対して嫌な気持ちにはならなかった。
その日以降、予約順番が前後になることが重なり、駐車場で入れ替わる時間に遭遇したり、早くに来てしまい待っていたり、偶然が度々起こり何度か会う機会があった。
そうなると必然的に挨拶を交わすようになり、次に話をするようになる。
そして話をしている中で、私達は共通点が多いことを知った。
当時私も旦那も子供のいないバツイチで、年齢も同じ、食の好みや趣味も同じ。
私達はそんな話をしているうちに仲良くなり、この美容院以外でも会う仲に。
そして少しずつ心の距離は近付いていき、旦那からのプロポーズにより私達はお互いに二度目となる結婚を。
本当はずっと再婚なんて考えていなかった。
だけど二度目の結婚をしようと思った決め手はプロポーズのときに旦那が言ってくれた言葉。
あの時の私は一度目の結婚が失敗していることもあり、この世には私が死ぬまで私の傍で私だけを愛してくれる永遠の愛なんてものは存在しないと思っていた。
そんな私に旦那は。
「僕は君が死ぬまで君の傍で君だけを愛する、そんな永遠の愛を誓うよ」
私の欲しかった言葉を誓ってくれた。
その約束で私はこの人と再婚しようと決めた。
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