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抗12型のコックピットは狭いが、狙撃銃をもちこめるくらいのスペースがある。ドローン相手なら威力がおおきく、銃身も長い対物破壊ライフルでなく、通常の狙撃銃で十分だろう。
「だけど、危険だな」
「うん、わかってる」
今回は実弾訓練だった。火薬の量を抑えた銃弾だから、抗12型の装甲を貫くのはまず不可能だが、ドローンを落とすには狙撃銃をもってコックピットを出なければならない。敵は無暗に銃弾をばら撒いてくるはずだった。流れ弾で即死などという結果だけは避けたい。サイコもマルミも大切なチームの一員だった。
タツオは手すりの向こうの夜を見ながら、淡々といった。
「明日はチームを3つに分ける。指揮官のぼくは単独。あとはスリーマンセルで、マルミとサイコに各2台ずつのロボットをつけて、弾避けにする。ジョージはマルミを守ってくれ」
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