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翌日の天気は快晴で、西風が朝から強く吹いていた。不二山の頂にも東に向けて長い雲の陰が伸びている。
訓練開始のマルキュウマルマルを1時間後に控えて、タツオのチームは全員で草原と樹海の境にある集合地点に顔をそろえていた。
ソウヤの代わりに入ったクニが、抗12型のコガネムシのような形の装甲を叩いていった。
「おれが加わって、1班は文字通り最強のチームになったな」
サイコが横目でちらりとお調子者を見ていった。
「ソウヤさんの代わりが、あなたとはね。戦力低下も著しいわ」
クニがタツオのほうを向いて叫んだ。
「タツオ、鉄の女がチーム内の秩序を乱すような悪口いったぞ、厳重に処罰してくれ」
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