リトライ

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そして第二に、独特な女子の関係が苦手だったこと。 もともと、つるむタイプではなく、一匹狼派で、気づくといつも除け者にされていた。 それでも、気にはしなかったが、なんとなく疎外感を感じながら過ごすのは、精神衛生上あまり好ましくない。 ところが理系なら、男子の人数が多くなり、必然的に女子の人数が減る。 男子が多くなることによって、少数となった女子には、協力関係が生まれ、余計ないざこざが最低限になると聞いていた。 これは、あくまで個人的な意見だけど、この二年間、おかげさまでいい環境下で居心地よく生活している。 そして、第三は…… 「バレー苦手なんだよね。だって、サーブの時、右手首にアザ出来るじゃん」 前の席の絵里ちゃんが、振り向きながら言う。 「わかるよ。痛いよね。それも、翌日。利き手でペン握れないもん」 「茜は、それでもうまいからいいよ。私、サーブがネット越えないもん」 「私だって、そんなにうまくないよ」 「アンダーサーブってだけでもカッコ悪いのに、入らないとかないわ」 「サーブだけで試合終わったりしてね」 「ありうるから、そんな事いっちゃあダメよ、茜」 「あははは……」 笑う私をよそに、絵里ちゃんは今度は、田山に話しかけた。
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