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偶然だが、同じレポート用紙。
特にこだわりのものではない。
購買部でも売っているし、帰りの雑貨店にも売っていて、無くなった時には、すぐにどこでも調達できるものだ。
それに、同じように書いてみた。
『手紙を出す相手を、間違えてはいませんか?
今までの内容は、誰にも話していませんし、見せてもいません。
今後も誰にも話しません』
これでいい。
これで、きっと席を確認するだろう。
ただし、届けばだけど。
私は、これを、同じハガキサイズの茶封筒に入れて準備した。
翌朝、暑くなる前のまだ少しだけヒンヤリした空気の中、自転車で駆け抜ける。
目の前に見えてきたイチョウの樹に目が留まった。
本当だ。
小さな若葉があちこちに生えて来ている。
普段なら通学に必死な時間で、わき目もふらず進む道に、わずかだけど、ホッとする時間が生まれた。
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