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うまく話せるだろうか?
そんな思いも過ったけれど、同じ日直をする以上、最低でも、ひと言は交わさなくてはいけないわけで。
そのひと言が楽しみで、でも恥ずかしくて、でもうれしくて。
あまりのうれしさと緊張で、帰りの自転車を漕ぎながら会話のリハーサルをしていた。
緊張とは裏腹に、にやけが止まらなくて、自然と口角が上がってゆく。
すれ違う車に怪しまれないように、頬が緩むのを口をギュッと結んで必死に堪えた。
部屋に入り、もう習慣化した、今朝入っていた手紙に目を通した。
『こんにちは。
一気に夏になって来たね。
ぐんぐんと気温が上がっている気がします。
昨日は、今年初めての入道雲を見ました。
今年の夏は、暑そうだね。
ところで、明日、日直ではないですか?
雑用を頼まれると大変ですね』
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