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今度は、教科書類をまとめて机に入れる。
同時に、一番上の現国の教科書にその手紙らしきものを滑り込ませた。
いつも通りに単語帳を机の上に出して開く。
さりげなく、もう一度、周囲を確認した。
誰も、私を観察しているヤツなんていない。
私は、そのまま、普段通りに単語帳を見つめた。
そこから、思考が一気に高速回転し、脳内会話が始まった。
手紙……
友達からだろうか?
いや、そんな手紙を書いてくれる友達なんて私にはいない。
絵里ちゃんからだとしても、彼女はそんな手紙なんてまどろっこしい事をするタイプではないし、もし書いたとしても、手渡しするだろう。
だとすると……人生初のラブレターってやつだろうか?
っていうか、今どき手紙って……LINE、もしくはメール、それなりのツールがあるはず。
そもそも、学校のお知らせだって、グループLINEや一斉メールで来るわけで、アドレスだってわかるわけで。
イタズラ?
しかし、高三のこの時期にイタズラは考えにくい。
ただいま、高三の梅雨真っ只中、楽しい行事もあるけど、それ以上に個人面談、テスト、模試、三者面談を控えたこの時期にイタズラ……無いな。
そんな事を考えていたら、いつの間にかザビエルのホームルームが始まっていた、というわけだ。
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