僕とキミ

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ひしゃくの事はまだよく分からないけど、シーツの上に指で漢字を書いて見せると、タビトは僕の膝をポンポン叩いた。 “えらいね。ちゃんと意味も覚えてたんだ” 褒められて僕は嬉しくなった。 「えへへ。だって僕、来年から小学校なんだよ!」 タビトはベッドからピョンと飛び出して、フワッと僕の勉強机に乗った。そこに置いてあるピカピカのランドセルに鼻をくっつけた。 “これも君の?” 「そうだよ。おじいちゃんが買ってくれたんだよ!青色が好きだから青にしたんだー」 おじいちゃんは遠くに住んでるからなかなか会えないけど、遊んでくれる優しいおじいちゃん。ママに内緒で欲しかった新しい青い靴も買ってくれたんだ。 タビトはじっと僕のランドセルを見つめる。ずっとずっと見つめている顔はなんだか寂しそうだったのはなんでだろう。 それから、こっちを見てまた話しかけてきた。 “ねえ、君が行きたいところに行かない?” 「え?遊びに行くの?」 “うんそうだよ。どこでもいいよ。はるとの好きな場所とか、行ってみたい場所に一緒に行こう!” 床に着地したタビトは誘うようにこっちを見て、ニャアと鳴いた。僕は新しくできた友達と遊べるのが嬉しくなった。 「うん行こう!じゃあ、遊園地に行きたい!」 “遊園地でなにがしたい?”     
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