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長い夏休みも終わり、また坂道の下にある格納庫の前を登下校する毎日が始まった。
16歳の高校生活はそれなりに充実していたが、登下校の道のりはさして楽しいものではなかった。
シロがいた頃はドキドキしながらこの建物の前を通り、ワクワクしながら話しかけていたんだ。
そんなことに今頃気づく。
ほとんどの学生は自転車か電車通学だったから、バス通学の私は1人で登下校する。
田んぼの広がる舗装された小路を抜けバス停へ向かうだけの単調な日々。
だが、そんな日々がしばらく続いた9月のある日。
シロの代わりに新しい犬がやって来たのだ。
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