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その後、誕生日にユウくんに貰った花はペチュニアではなく別の花だったけれど。
(でも、このしおりを送ってきてくれたってことは、後々蒼くんに聞いたのかな?私がこの花を好きだって…)
四年分の計四枚のしおりは、全てがペチュニアの押し花で。四枚とも色の違う花で作られたものだった。
私が色々なペチュニアを見たいって言ったのを蒼くんは覚えていてくれたのだろうか?
それでも、その役目はユウくんに委ねられたのだろうけれど。
『ハルカのたんじょうびに、この花をプレゼントするよ』
きっと、蒼くんにとっては会話の流れから何となく出た、思い付きの言葉でしかなかったのだろう。
ただ、それだけのこと。
他の封筒に入っている四枚全てのしおりを手に取ると、そっと撫でるようにそれに触れた。
(ごめんね、ユウくん…。ユウくんが折角プレゼントしてくれたのに…)
それなのに、いつだってこのしおりを眺めていれば蒼くんを思い出してしまうから。
だから、ずっと封に入れたまま仕舞い込んでいた。
「でも…お花に罪はないよね」
遥は、そのしおりを机の上のボードの上に立てかけるように並べた。
カラフルな花は、見ているだけで癒される気がした。
蒼くん、私ね。
私もペチュニアについて少し調べてみたこと、あるんだ。
ペチュニアの花言葉は『あなたと一緒なら心がやわらぐ』とか『心のやすらぎ』とかの意味があるんだって。
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