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訊くは一時は恥、訊かぬは一生の恥。でも好奇心は猫をも……?
「なるほどねぇ……君はあの人と仲良くなりたかったのか。また無謀な事を……」
(無謀……?)
事情を聞いた赤髪の男は困り顔でそう言った。
それと、さっきの寸劇は私達の会話を中断させるために咄嗟に行ったらしい。
情報整理すると私はとても危険な立場に置かれていて、この男が止めに入らなければもっと危ない状況に陥っていたようなのだ。
つまり私は彼(ともうひとりの黒髪)に助けられたらしい。
私は彼の言葉を反芻する。
(無謀……無謀……? 人間と意思を交わそうとしただけで無謀って何? マスターやこの人と会話しているのと何が違うというのだろう? 確かに、しきたりの違いという認識違いで彼を怒らせてしまったが、無謀とまで言われることなのだろうか?)
私は頭を悩ませる。
「……彼と仲良くしようとするのは無謀な事なのですか? マスターは仲良くできれば楽しい人だと言っていましたが」
私は思わず男に尋ねる。
すると男は困った顔のまま、唸りつつ一考して答えた。
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