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「ここは、ゲームのプログラムの何らかの異常により発生した異空間でーす!!」
「いやいや、そんなことハイテンションで言われても……。」
「はぁ……。君は本当に面白くないね。まぁ、いいけどさ。」
男は私を冷めた目で見下ろすと説明を続けた。
「僕の名前はギルティーっていいまっす!このゲームの案内人でーすっ。もう一人ジャスティスっていう双子の弟がいたけど死にましたー」
「は!?死んだ?!」
私が突然の暴露話に驚いていると自分をギルティーと名乗る男は私を見て言った。
「君がゲームを起動した時何らかの異常なウィルスが入り込んじゃってプログラムに異常が発生しちゃったわけ!その時に色々ゲーム内でバグが起こっちゃって、そん時にジャスティスも巻き込まれて消えちゃったってわけ。OK?」
ギルティーは淡々と説明し私が無言なのを理解したととったらしい。
そしてついに本題に入った。
「で、君にはー、このゲーム本体から出てもらわないとダメなんだけどー、君を外の世界に返すにはこのゲームをクリアしなきゃいけないわけですよー。」
「えっ?!なんで!!」
私が食い気味に尋ねるとギルティーは少し困ったように眉を下げて言う。
「何事にも自分の願いを叶えるにはミッションがあるのですよねー。本作はただ単に童話の王子様と恋をするお話だったのですが、多少のバグが起こりまして大変なことになっているのですね(苦笑)」
「大変なことって……?」
私が恐る恐る聞き返すと、ギルティーはへにゃりと笑って言った。
「王子様たちの性格が歪んじゃいました(笑)」
「は?」
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