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「つまりですねぇー、ゲーム起動時にですね、ウィルスが外部から侵入したため、本作の王子様たちは最初は乙ゲーのキャラクターらしくちゃんとした原作に沿ったキャラクターたちだったのですが少々性格や設定が、歪んでしまいました(笑)」
私が説明を聞いているとギルティーは困った顔をしてこちらを向く。
「まぁ、ですが、君が元の世界に戻るには歪な王子様たちを更正【攻略】してもらわなきゃいけないんですけど、」
私の方ににやりと含み笑いをしながらギルティーが近づいてきた。
「元に戻りたければ君にはこれから王子様と恋をしていただかなければなりません!さあどうしますか?」
私は即座にこう答えた。
「別に戻れなくてもいいけど?」
「へっ?」
ギルティーはアホのような声で私を見てクリクリの目を瞬かせた。
「えぇー!!君にもあるでしょ!!友達に会いたいとか、恋人とイチャイチャしたいとか!!」
「無いけど。」
「えぇー?」
私は両親も死んだし、リアルもクソみたいに充実してなかったからリアルに何の未練も無いけど、しいていうなら、夜にはなんか伝えたかったなということぐらいだ。
夜の母さん、父さんにもお世話になったって言えてないしななんて。
「……。」
私がこんなことを考えているとギルティーが私をチロリと見て言った。
「このままじゃ話が進まないんで、うんって言ってもらっていいスカ?」
「うん。」
「はいっ!じゃあ、説明に戻りまーす!」
ギルティーはジャンプして宙に浮かぶとこちらを振替り言った。
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