【感謝】

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【感謝】

「ああ、ハラへったぜ!」 昼休みになると同時に! 俺は、職場の近くに先週オープンした牛丼屋へと駆け込んだ! いやはや、今日はめちゃめちゃ仕事が忙しい! 午前中も二件の案件を片付け、俺の胃袋は極限の空腹状態だ! 「いらっしゃいませー!空いてるお席にどうぞ!」 俺が店に入ると同時に店員さんの明るい声が飛んできた。 この店は、先週できたばかりでまだ数回しか来ていないが、すっかり俺のお気に入りの店だ! 何しろ『美味い!安い!早い!』の三拍子が揃いまくっている! 俺はカウンター席に座ると、『牛丼・味噌汁セット』の大盛りを注文した。 と! いつもの様に、瞬く間に俺の目の前に注文の品が運ばれてきた。 「おおっ!」 と、俺は食べる前に牛丼の神々しい姿に目を見張る! ドデカイ丼に高々と盛られた艶やかなタマネギとボリュームたっぷりの牛肉! そして! その横で温かな湯気を立てている味噌汁! 「まさに! この牛丼と味噌汁の中には、様々な『命』が息づいているんだよな!」 俺は、牛丼と味噌汁に手を合わせた。 牛肉、タマネギ、お米… 全てが、この地球上に息づいている『命』だ! 更に! その味付けに使われている醤油だって! 味噌汁に使われている味噌だって! 全て原料は大豆… つまりは、これも『命』だ! それに! この醤油ダレのだしに使われているカツオだって『命』! いやいや! まだまだ有るぞ! 味噌汁の具のワカメやネギやシイタケだって全てが『命』だ! こうして俺達は、毎日、たくさんの『命』を頂いて、生かしてもらっている訳だ! この地球上のありとあらゆる所で繰り返されている『自然の大原則』!! 『命』を頂く事で『命』を長らえる!! 『命』は、あらゆる意味で本当に重く尊いものだ! 「この事は、決して忘れちゃならないし!感謝しなくちゃいけないよな!」 と、俺はいつも肝に命じながら食事をし、 仕事に打ち込んでいるんだ! 『命』を頂く事で俺達は、生きていけている訳だし、仕事にも打ち込める! 「いつも、ありがとう!感謝しています!」 と、俺は心の中で感謝しながら、目の前の牛丼と味噌汁を平らげると勘定を払って店を出た。 「いやぁ!やっぱり美味かったなぁ!」 俺は大満足で、午後からの案件を片付ける為に職場へと向かった。 「さてと! 午後からの仕事も頑張るとするか!」
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