私たちは生きている

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   一週間ぶりに出た外は眩しく、もう夏も終わりだというのにその明るさで目が眩んだ。  一歩一歩、息を切らしながら待ち合わせの場所へ向かう。そこは国立の公園で、緑や水場の多い広場、そして市民スポーツセンターがあった。そのドアを開ける頃には、約束の時間を二時間も過ぎていた。三人の中では私が一番近い距離に住んでいるというのに情けない。 「あ、生きてた」 「おはよう、メイ」  フロアの椅子でくつろいでいた二人が、いつものように挨拶をする。  同じ中学校のリコとカスミ。三人とも学年は異なるが、保健室登校をしているうちに知り合った。現在学校には行っていない。リコはイジメにあい登校拒否、カスミは気持ちが落ち込む病気らしい。  私たちは家が近く、度々この場所で会うようになっていた。 「ねえ、外出ようよ。二時間も座ってたから疲れちゃった」 「え、私今来たところなのに」 「私もやだ。眠い……」  ぶつくさ言う私とリコだが、カスミは引かない。 「ほらほら、行こ! 日光浴びてセロトニン摂取しないと。幸せホルモン!」  何にでも消極的なリコとは異なり、カスミは私たちを引っ張るリーダー的な存在だった。と言ってもそれはあくまで三人の中だけの話で、学校の先生から見れば私たちはただのメンタルの弱い生徒、校内一の問題児であっただろうが。  
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