2 前途多難(つづき)

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「で、各支店から送られてくる本社便の開梱は、少し手間がかかりますから 郵便が届くまでは全員でやります。 そして郵便が届いたら、郵便班で部署ごとに仕分けします」 その後、11時頃から各部署の郵便担当が荷物を引き取りにくるので、 それの応対をするという。 「まぁ、毎日同じ量が来るわけではないですが、 だいたい午前中は、この作業で終わってしまうのが常です」 そう説明が続く中、早くも本社便が到着した。 「おはようございますぅ」 台車いっぱいに荷物を積んで現れたのは、 無愛想エースと同じ作業着を着た宅配業者。 「今日は、ちょっと量が多くて。もう一回分あります」 そう言う彼の目の前で、勝俣と絹矢が台車の荷物を下ろしていく。 「なら、そっちは俺が取ってくる」 相変わらず愛想のない声音で言った辻上は、同僚から軽く説明を受けると、 間もなく、台車を押して部屋を出ていく。 それを、ちょっとぼんやり見ていた未波の肩を、矢代がポンと叩いた。
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