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わたしはうっとりと目を閉じたまま考える。…ああ、他人の肌や手のひらの感触って。
なんて気持ちいいの…。
「眞名実。…眞名ちゃん」
長崎くんはわたしの唇をそっと離すと、囁くように言った。
「俺ら、間違ってた。女の子を好きなようにできる、滅茶苦茶に感じさせてやるって思ったらあんなやり方しか…、思いつかなくて。でも、セックスってあんなもんじゃないよな。自分の身体で直に触れて、お互いの感触で気持ちよくなるのがセックスだって…。そんなこともわかんなくなってて。ごめん、まな」
ぎゅうぅ、と締めつけて再びキスし、そっとわたしを仰向けに横たえる。涙の乾きかけた目で見上げると、ベッドを軋ませてわたしの両脇に手をついて真剣な顔つきで覗き込んできた。
「これからは絶対に自分の身体しか使わない。だって、俺だってまなの身体をちゃんと感じたいから。この全身の感覚ぜんぶで…。お互いの熱を分け合おう。こんな、体温でよかったら。…これからも」
そう呟いてからベルトを外し、ファスナーに手をかける。上半身は脱いであったけど下はまた服を着けてたんだな。そう思ってぼんやり見てるとそれを下ろし、剥き出しの身体をわたしの上に押しつけてきた。…ああ。
すごく、熱くなってる。
「…するの?」
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