第9章 あなたの体温

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彼は自分の身体をわたしに擦りつけ、喘いだ。 「ごめん、やっぱ我慢できなくて。…でも、さっきの今だし。俺らのこと嫌いになったかも、まな。ほんとに嫌なら…、無理しないで。嫌って言って。…それは、仕方ない、…から」 でも、すごく興奮してる。発情した犬のように身体を弾ませて擦りつけるそこの熱さを感じながら思う。嫌って言ったらこれでも我慢してやめてくれるのかな。少し迷ったけど。 硬く張り詰めたその熱さに自分も火照りだす。これを、わたしの中で感じられたら。…空虚で寂しいそこをこの熱で満たしたい。 そんな風に思ってしまった。 わたしは彼に手をかけて引き寄せ、囁いた。 「いいよ、しても。…熱いの、挿れて。中に」 「うん」 彼は呼吸を弾ませてわたしの上に覆い被さってきた。長崎くんの手がわたしのそこを確かめるように探る。いつの間にか既に男の人を受け入れる準備ができていた。熱く火照って潤んでるのが弄る指の感触でわかる。 まだ大して愛撫もされてないのに。また淫乱って言われちゃうな。思わず身を縮めたけど彼はそこを愛おしそうに指で拡げ、甘く唇を重ねただけだった。ベッドに座り込んで両脇に寄り添っている上林くんと高松くんが熱を帯びた手で胸やそこを弄る。…ああ。     
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