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わたし、無理してたのかな。せっせとリュウのお世話しなきゃと思い詰めて。そうしないと彼のそばにいる理由もないし。でも。本当は内心では少し、疲れてたの?
高松くんの腕から受け渡されるように長崎くんがわたしをよっこらしょ、と抱き上げた。やっぱりこういう腕っ節についてはこの人だ。
わたしを首っ玉に齧りつかせて頬を擦り寄せる。
「さ、その間に風呂行こう、まな。また丁寧に全部洗ってあげる。…あ、やらしいことはしないよ。いい加減疲れてるだろうしね。…とにかく、まながして欲しいって思わないうちは」
確かに主眼は身体を綺麗に洗うことだった。それは前と同じに丁寧にしてくれたけど。
でも、ボディソープの泡をざらざらの生え揃えかけのそこに塗りつけて再び真剣な目つきでそこを綺麗さっぱり剃り落とすのは。やらしいこととは言えないのか。
「それって。…必要?」
長崎くんに身体を支えられてそこはかとない羞恥に身を捩るわたしに、安全剃刀を手にした高松くんは生真面目な顔を向けた。
「まながすごい、嫌ならそれは考えるけど。…でもこれはまなが俺たちと繋がってる印というか。いつもそばにいられなくてもここを見るたび俺たちのことを思い出してくれたらなと思って。…それに、こんなだったらさ。他の男には絶対に見せられないだろ、ここ?」
いや見せる予定ないけど、全然。
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