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ところで 続き
「オラオラ!! さっさと金用意しろ! 少しでも近付いたら、この女の命はねぇぞ!」
「アヤ、今助けっからな!」
「待て」
何を思ったのか、リナはアヤの元に駆け出そうとしたケイの肩を片手でガシッと強く掴んだ。ケイは不機嫌そうな顔でゆっくりと振り向く。
「何だよ?」
「お前の技は危険過ぎんだよ」
「なら、どーしろと!?」
「うっぷ……」
二人が喧嘩してると、人混みの中からミサが現れた。どうやら気分が悪い様子。
「あぁ、ミサ無事で良かった。 今すぐアヤを助けに」
「無理吐く死ぬ帰る」
ミサは素早く言いながら、その場を立ち去った。
これでは正義の味方の面目が立たない。
ケイは助ける気満々……だが、周りを気にしなければいけない、リナは慎重で肝心のアヤは人質に……万事休すか、そう思われた時。
「ハッハッハッハッ! ……うわっ! 体がいきなり宙に浮かびやがった!」
突然の事に、男は事態が呑み込めず只宙に浮いた体をジタバタさせていた。 そして、ドスンとその場に下ろされると丁度良いタイミングで現れた警察によって犯人は逮捕された。
ちなみにアヤは男が宙に浮いてる隙に逃げてたとさ。
「こーやまぁっ! ありがとッス! 助かったッス! 大好きッス!」
アヤは助けてくれた少年に嬉しそうに抱き付く。
少年は彼女を離そうと必死だ。
「わぁぁっ! 離してくださぁいっ! しかも、これじゃ正義の」
「突っ込みは後にして帰るぞ」
「……そうだな」
無事に(?)解決した強盗事件。
今回も何の活躍もなかった彼女達の戦いは、まだまだ続く……
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