【オフィスラブ観察中】

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「どういうこと?」 「ん?」 「トラブルでもあったのかと思って、ダッシュで帰ってきたのに」 樫くん、滴り落ちる汗が美しいわ。 ちらりと姫を伺い見ると、今までのやりとりが気まずいのか、カツカツとヒールを鳴らしながらデスクへと戻って行った。 「私も大好きなセンパイのために、身体張って頑張ってるんだよ~」 「は?何それ」 いいのよ樫くん、男は女のゴタゴタに首を突っ込む必要はないの。 「それより篠村センパイ、きっと樫くんの分もコーヒー淹れてくれるよ。 センパイの分も買ってきてあるんでしょ?一緒に休憩しようよ」 私はにっこり笑って樫くんの手に下げられた袋を指差すと、 「……ワケ分かんない」 ハァと大きくため息を吐きながら、樫くんは自分のデスクに向かって歩き出した。
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