幸せの結び方

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「何だよ。疑ってるのか? でも気づいてなかったのは お前だけだよ、小泉」 「みんな冗談で言ってたんじゃなく?」 「あのなあ。俺だって、 そういうお前とGMを見てたから……」 お前のことも 諦めようと思ったんだ。 店内の喧騒に かき消されてしまいそうな 小さな小さな呟きだった。 志藤くんはなんだか 言ってしまったことを後悔するように 顔をしかめて グラスに残っていたお酒を 一気に飲み干した。 「どうでもいいけど 結局小泉は何でそんなに落ち込んでんだよ! 相変わらず自分に自信がなくて GMに相談もせず ひとりでうじうじしてるってだけなら いい加減俺も怒るぞ!」
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