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クンカクンカクンカクンカクンカクンカクンカクンカクンカ・・・
「僕さぁ、鼻ペチャだからなあ・・・どうもこうも・・・」
「俺の尊敬する『刑事犬カール』みたいになれるチャンスが・・・一刻一刻と近づいてまいりました。ワクワクテカテカ。」
「ロッキー、ブルース、君達が頼りなんだから、無駄話しないで女の子の匂いをちゃんと辿ってね。」
「うっせー!!この風船デブと鼻ブロワー!!お互い膨らんで破裂しろ!!」
「んだと?ごるぁ!!」
激昂したラガーは啖呵を切ったブルース目掛けて、リードをパートナーを引き摺って突進してきた。
「うわぁっ!!」ブルースはラガーに激突すると、目の前の廃屋のドアに激突して、リードのパートナーもろとも廃屋の中へぶっ飛んだ。
「いてててて・・・何でこいつのハンドラーなのかよ。リードを持ってると、ろくなこと無ぇ・・・!!」
いきなり暴走して置いていかれた2匹のお互いの担当パートナーは、ぐったりとして目を回した。
「僕さぁ、この廃屋へ女の子の匂いが・・・」
「ロッキーぃ、もう2匹は中に入っていったぞ?!」「ありゃまぁ?スコッチさん。僕さぁ、置いていかれたってこと?」
ロッキーとスコッチもまた、リードを持ったお互いのパートナーと共に廃屋に入っていった。
「いててて・・・『刑事犬カール』みたいに颯爽と現場に突入したかったのに・・・。ラガー、お前の怪力には参ったぜ。」
「めんごめんご、ブルース。でも、此処が女の子が居る筈だと思うんだけどな。俺の鼻も此処に感付いているぜ。」
「僕さぁ、僕の感なんだけどぉ。」
其々のパートナーと共にロッキーとスコッチも、廃屋の中へ入っていった。
「なんだいロッキー、お前の感は何時も役に立たないんだ・・・」
ガタッ。
「ん?」
「まあ?!」
「ありゃまぁ?!」
ロッキーが廃屋の押入れをこじ開けると・・・
「んんんんん!!んんんんん!!」
手足を縛られ、口にガムテープで塞がれた女の子がバタバタと暴れていたのだ。
「でかした!!ロッキー!!」
ロッキーのパートナーは押入れから女の子を救出すると、鼻高々のロッキーを撫でて褒めあげた。
「うわー!!ドアをこじ開けたのは俺だよ!!俺を褒めてよ!!」
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