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羨ましがるラガーは、全身アザだらけのパートナーに飛び付いてせがんだ。
「それは後!!仕事中だよ。」「ちぇっ。」
「おまわりさん・・・大変よ!!」
緊張の余り肩で息をする女の子は、パートナーの連絡で廃屋にやって来た刑事にこう告げた。
「ここは・・・!!ここに・・・!!ここで・・・!!」
「お嬢ちゃん!落ち着いて!!」
刑事は、女の子を抱包して落ち着かせようとした。
「ここで・・・猫達が・・・」
「猫?!」
「あ?」
廃屋の奥から、眼鏡で短髪のせむし男が、バタバタと暴れる野良猫をつかんでやって来た。
「この人よ!!私のミーちゃんを殺したのは!!」
女の子は震え声で、その無愛想な眼鏡男を指差した。
「うううううう・・・」
ブルースは、眼鏡男に向かって威嚇の唸り声をあげた。
「まだ待て。ブルース。落ち着くんだ。」
ブルースのパートナーは、リードを引っ張って宥めた。
「そんな事言ったって・・・」
ブルースの鼻はその眼鏡男の衣服に、無数の猫の匂いをとらえていた。
・・・絶対にあいつは・・・!!
「おい、ガキよお。俺がお前の糞猫殺したんだって?見たんだよな。俺が糞猫を殺したのをよ・・・!!」
眼鏡男は、刑事に抱かれている女の子に手を伸ばそうとした。
「俺、俺の『やってるとこ』見られたんだから・・・生かしておけねえんだよ・・・刑事さん・・・よこせよ・・・そのガキを・・・!!」
「て、てめえ・・・誘拐と公務執行妨害で逮捕してやる!!」
ぷ~~~~~ん・・・
1匹のコバエが、後でパートナーにリードに引かれて待機していたスコッチの鼻の孔中に迷いこんだ。
むずむず・・・
むずむず・・・
「ふぇ・・・ふぇ・・・ふぇ・・・ふぇーーーーーっくしょん!!!!!!」
スコッチは、大きくくしゃみをした。
どっかーーーーーーーん!!
どばーーーーーーーーん!!
スコッチの大きなくしゃみで、廃屋が爆発を起こした。
スコッチのパートナーの衣類が、くしゃみで吹っ飛んで全裸になった。
廃屋の屋根も部屋も全部吹っ飛んだ。
廃屋はみるみるうちに、全壊した・・・
「スコッチ・・・お前の肺活量は、生れつき犬の何百倍もあるって・・・あれほどくしゃみだけはするなって・・・!!」
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