第1章 素直な気持ち

5/9
前へ
/16ページ
次へ
澁谷 桃吾の無期停学が 1ヶ月を過ぎた頃…。 学校帰りの美甘が いつも通りの道を通ると そこには桃吾がいた。 美甘:あっ…。 澁谷君…。 桃吾:よっ! 久しぶりだな。 美甘:うん。 停学中なのに大丈夫なの? 桃吾:まぁ…な…笑 得意げな顔をしながら ベンチに座る桃吾の横に そっと寄る美甘。 周りから見たら 彼氏彼女のカップルに見えたりするのかな? そんな事を思いながら桃吾の横顔を見る。 桃吾:なぁ… 久しぶりにあの橋に行かないか? 美甘:えっ? あそこは小学校の時行ってから 随分と行ってないよね? 桃吾:だから行くんだよ!笑 ほら行くぞ! ギュッ… 自然と美甘の手を引き 軽い笑みを浮かべながら握る姿は あの時の桃吾と変わらない様だった。 美甘:クスッ… 久しぶりのデートの様で 少し照れた様子の美甘をよそに スタスタと歩いて行く桃吾を 後ろから見る美甘は 初恋と言わんばかりの笑みを浮かべていた。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加