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中身はわからないが、冒険者とはあまりかかわり合いにならない方がよさそうだ。自分以外もそんな判断を下したのかはわからないが、大方似たようなものだろう。
周囲の視線が離れた少女を窘めるのは連れの眼鏡の男しかいない。だがその彼は目の前の食事をとることを優先していた。
しばらく経ってから彼から「リサ様、少し落ち着いてください」と今更ながらに制止の言葉がかけたが、リサと呼ばれた少女が返事をしなかったので諦めたらしい。男はまた別の皿へと手を伸ばしていた。黙々と食事を進める男の目の前からは、次々と料理が消えていく。
どうやっているのかわからないが、食べ終わった皿にはドレッシングやソースの汚れすらついていない。店としては洗うのが楽になり有難いが不思議で仕方なかった。勿論ナプキンで拭っている様子もない。手が空いた瞬間に一度見てしまってからは、そのスピードが気になってしまってついつい目を配ってしまっていた。
しかし、少女のことをリサ様と敬称をつけて呼んだにしては男は一人で食べすぎている。二人分以上あったはずの皿は既に大半が片付けられていて、少女の分が無くなりかねない。
「あの、召し上がられないんですか」
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