序章 浅草六区の「楽々座」の面々

2/7
前へ
/111ページ
次へ
時に 大正デモクラシィの時代  デモクラシィとは なんぞやと言う方は uisukiでも検索してみてください 要するに 明治は遠くなりにけり そして 昭和元禄は未だ来てない時代ですねえ おいおい それじゃ 余計にわからんっとおっしゃる方は すまほとやらに「HEY KETU デモクラシィって何?」と訊いてみてください さて 大正12年 春爛漫の 上野のお山のさらに奥 浅草 六区と言う大歓楽街がありました。 その奥には 花の吉原なんぞございますが そう言った話ではないので  ここ 六区にて。 浅草寺を中心にすぐ横には 奥山と言う見せ物小屋が乱立する遊び場がありました。 蛇女だの ろくろ首だの おどろおどろしい世界が広がっていたのですが 我が国 日本には 近代化の波が押し寄せて 日清日露の二つの戦争に勝利した近代国家が いつまでも 江戸の昔から連なっている このようないかがわしい場所があってはならぬと この奥山は 取り壊され「六区」と言う 新たな歓楽街へと移動させられまして。 新たな歓楽街「六区」には いくつもの小屋や劇場が乱立しており 帝都一の大歓楽街と相成りました。 その六区の外れも外れ。もはや ここは七区じゃねえかとか  いやいや あそこは 奥山だろうよとか 口さがない江戸っ子連中が揶揄しているような場所に 笑劇場「楽々座」がありました。 ここに 本編の主人公たち暮らしております どうやら寄席が はけたようで でてけ でてけと 太鼓の音が 客連中を 吐き出しておりますね おっと 「楽々座」の裏の出入り口から 見目麗しき美少女が 出て参りました  この子が 本編の主人公の一人 女軽業師の みみちゃん こと 李 美々(り みみ)ちゃん 24才。。。。  えっ見えない 子供じゃないんか?とおっしゃる方も かなりおられますが 彼女 小柄で 童顔 子供のような細さ さらに 胸まで小さくて どうみても少女にしか見えない 美少女  顔もかなり整っていて 喋らなきゃ 幼さの残る お人形みたいなのだが  実は 大陸は 大連生まれの女の子 日本の父と大連の母と結婚して生まれたのだが 幼き頃 日本で両親はある事故に巻き込まれて 亡くなってしまい。。。。
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加