22.[番外編 リ、リアリィ?~really?~]赤と白

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「ウチの親父関連の人間は 招待しないワケにいかないから、 萌々香側の仕事関係者を呼ぶのは 悪いが断念してくれ」 「合点承知のスケ!」 「友人は…いるのか? あ、もちろん中田さんとリナさんは 招待済みだけどな」 「ひ、ひとりだけ。 多分、イブの予定はガラガラだと思うし、 後で電話してみるね!」 …んっと。 あれ、あれれ? 気づけばいつの間にかノリノリで、 タンバたんのペースに巻き込まれており。 そのとき誰かが襖をノックした。 「入れ」 「失礼します」 カラリと襖が開き、 そこにいたのは男衆の1人で。 スススッと正座したまま摺り足で 入って来たかと思うと、 タンバたんに何やら耳打ちした。 「はあ?…ああ、でもまあ、そうか」 独り言みたいなその呟きに、 智恵子さんが突っ込む。 「クソ兄貴、どうしたの?」 「うん、お前にも伝えておかないとな。 先ほど親父と松子さんが離婚したらしい」 ス、スピーーーディ!!! …タンバたんは更に続けてこう言った。 「いや、困ったな。 結婚式に若頭補佐の妻が不在となると、 幹部の妻たちを誰がまとめるんだ??」
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