サチ

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世界が暗転して、視界が開けた。 今度は、知らない時間だった。 暗い。 多分、夜遅い時間。 サチが服を脱いでいる。 僕は視線を外せなくて、そのまま眺めていた。 サチはいつも着ている長袖も、ジーンズも脱いで。 そして、机の引き出しから月の光に照らされる何かを取り出した。 白い肌に、赤い線。 走らせた貝の印の刃は、切りすぎて象のように変わった皮膚を滑り跡を残す。
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