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サチが僕の視線に気付いて、笑顔で歩み寄ってくる。
何も着ていないサチは、暗い部屋の中で白く輝いて見えた。
立ちすくむ僕の目の前にたったサチは、僕の首に腕を回して。
「なあ、どうする?」
と、甘ったるい声で囁いた。
小さく息を呑む。
サチのこんな声は聞いたことが無い。
でも、知っている。
嫌悪感。
彼女に対してこんな気持ちを覚えたのは初めてで、声を出せないまま数秒。
彼女の腕の、濡れた部分が首に当たる。
僕はゆっくりと彼女を抱きしめて、そのままベッドに倒れ込んだ。
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